フリーラジカルは肌美容の大敵!老化を防ぐためにできること

A dead rose

フリーラジカルって何?肌の大敵、活性酸素を撃退しよう!

フリーラジカルという言葉を知っていますか?

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仕事でのストレスや、身の回りの環境の変化で、最近肌に元気がなくなってきた、もしくは肌が衰えたように感じている人は、もしかしたらフリーラジカルがあなたの肌の不調の原因になっているかもしれません。

この記事ではフリーラジカルとはいったい何者なのか、フリーラジカルと肌に悪影響を及ぼす活性酸素との関係、フリーラジカルに焦点を当てた肌の悩みの改善策を紹介します。

フリーラジカルとは

フリーラジカルという言葉は、本来、化学の分野で使われる専門用語です。

私たちの体は無数の細胞からできていることは簡単にイメージできると思います。

さらにその細胞を、もっと小さなものが見える特殊な顕微鏡で見てみると、細胞は無数の原子(水素,酸素等)や分子(原子が組み合わさったもの、H2Oで表される水分子など)によって構成されていることが分かります。

さらに、これら一つ一つの原子や分子を詳細に観察すると、それぞれの周りには電子という小さな電気の粒のようなものが飛び回っているのです。

目に見えない世界の話なのでイメージすることが難しいと思いますが、体の健康や肌のコンディションには、この飛び回っている小さな電気の粒(=電子)が、とても重要な役割を担っているのです。

飛び回っている電子の数は、原子や分子によって決まっているのですが、中には電子の数が足りていない、または多すぎる原子や分子がいることがあります。

こういった原子や分子はとても”不安定”な状態になってしまうので、他の場所から電子を奪ってきたり、もしくは要らない電子を切り離そうとします。

例えるなら、分子を地球、その周りを絶え間なく飛び回っている電子を月として考えるとわかりやすいかもしれません。

地球の回転を一定に保つためには月は一つでなくてはなりません。2つの月や、月が0個の状態だと、月と地球の間の引力のバランスが崩れて地球はめちゃくちゃな動きをしてしまいます。

この電子が過不足な状態の分子(めちゃくちゃに動き回る地球)のことを「フリーラジカル」というのです。

フリーラジカルと活性酸素の関係

美容や健康に関心のある人であれば、活性酸素という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。この活性酸素も、実はフリーラジカルの一種なのです。

要するに、私たちの体の中に多く存在する酸素分子(O2)は常に決められた数の電子を従えているのが理想なのですが、何らかの原因によって電子の数に過不足が生じてしまうと、その酸素分子はフリーラジカル化して活性酸素という名前に変わるのです。

特に私たちの体がエネルギーを作り出そうとするときに、酸素は余分な電子を1つ増やしてしまい、過剰な電子によるフリーラジカル化を起こしてしまいます。

更に困ったことに、酸素というのは他の分子にちょっかいを出しがちな活発な分子であるうえ、体内に多くの量が存在するため、活性酸素の影響は無視できない存在であると考えられています。

活性酸素が体を衰えさせる!

こうしてフリーラジカルとなった活性酸素は、どうして体に悪いのでしょうか。

先ほどの地球(酸素分子)と月(分子の周りを飛ぶ電子)の例で考えると、エネルギーの生産の時に余分な月を得てしまった地球は、その余分な月が邪魔なのでどこか適当な近くの星に押し付けようとします。

例えば地球が余分な月を火星に押し付けたとしましょう。すると今度は火星が今まで一人で安定して軌道上を回っていたのに、月の引力のせいで軌道から外れてしまいます。そうすると大変。

これらのアクシデントが次から次へと連鎖的に起き、ついには太陽系がめちゃくちゃになってしまいます!

酸素分子は体内に比較的多量に存在しているため、それらが活性酸素となり、邪魔な電子を他の分子に押し付けてしまうと、連鎖的に不安定な分子が増えていくことになります。

これによって引き起こされると考えられているのが細胞の死滅(つまり肌の老化)、各器官の損傷、果てはDNAなどの遺伝情報の損傷のおそれもあります。

こういった活性酸素の悪影響により、肌の老化、しみ・そばかすの定着、白内障、関節炎、心臓病、ガンなどが引き起こされるとされています。

フリーラジカルは体に悪い?

では、なぜ私たちの体はわざわざ体に悪いフリーラジカルを作り出すのでしょうか。

じつは、フリーラジカルには良い側面もあるのです。

フリーラジカル化した酸素分子が私たちの肌の細胞に悪い影響を与えて肌細胞を破壊し老化の原因を作ってしまうのと同じ要領で、フリーラジカル化した分子は、例えば外から侵入してきたウイルスや細菌を破壊する働きがあるのです。

つまり、人間の免疫反応において、とても大切な働きをしているのです。また、私たちの体の細胞はすべてが元気で若々しい状態であるわけではありません。

中には古くなってこれ以上体内にいると悪影響を引き起こしかねないような細胞もいます。

こういった細胞は速やかに破壊されて消去されなくてはいけないので、ここでもフリーラジカルが破壊活動を行って私たちの体に貢献しているのです。

フリーラジカルをなくすには

残念ながら、フリーラジカルというのは歳をとればとるほど多く生産されるのが一般的です。そのため、肌のコンディションは歳をとるごとに悪くなってしまうのです。

しかし、フリーラジカルが作られる要因は加齢だけではありません。例えば、過度のストレスはフリーラジカルの生産を促すことが知られています。つまり、ストレスの溜めすぎは肌に良くないという事です。

とはいえ、ストレスをため込まないようにするというのは頭では分かっていてもなかなか実現するのは難しいこと。そんな時は、食べるものを見直すことでフリーラジカルを減らすのがお勧めです。

フリーラジカルを減らす食材

フリーラジカルを減少させる働きを持ち、且つ、日本人の食生活に取り入れやすい食材と言えば、味噌です。

味噌にはフリーラジカルの生成を抑えたり、できてしまった活性酸素などの悪影響を減らす働きがあるとして注目されています。

味噌と言っても八丁味噌から白味噌、豆味噌から麦味噌と様々な種類がありますが、ある研究によると、味噌の抗酸化作用は色の濃さに比例しているそうです。

つまり、色の濃い味噌ほど高い抗酸化作用が期待でき、反対に色の薄い味噌は少ない抗酸化作用が観察されました。

また、近年話題になっている抗酸化作用のある食べ物に、チョコレートやワインがあります。これらの食品には共通してポリフェノールという抗酸化作用のある物質が含まれています。

ポリフェノールは本来、植物の体内で病原菌などの外敵から身を守るため、また植物細胞の活性化を促進させる働きがあります。

ポリフェノールは人間の体内に取り込まれると一度分解されてしまい、ポリフェノールの持つ抗酸化作用はほとんど失われてしまいます。

しかし、その分解された成分が、腸内に常在する無数の細菌によって形成される「腸内フローラ」によって吸収されることで、抗酸化作用を発揮したり、更には肌細胞や血管細胞の新生を促し、若々しい肌になることが見込まれるのです。

まとめ

フリーラジカルは人間の健康を守るためには必要不可欠なものですが、多すぎると肌の老化をはじめとする私たちの健康に悪い影響を与えるもので、加齢によって次第に体内で多く生産される、厄介な物質です。

加齢の他にも、フリーラジカルが多く生産される原因として環境の変化や大きなストレスも挙げられます。こうした問題に対処できるのが理想ですが、忙しい現代社会では問題を根本から解決することは難しいと思います。

フリーラジカルは食品によっても軽減させることができるので、肌の老化が気になる人はアンチフリーラジカルの生活を考えてみるとよいでしょう。

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