現代の日本人に不足している4つの栄養素

Meals on duty

現代の日本人に不足している4つの栄養素

バランスの良い食事を心がけましょう。わかってはいるけど仕事に飲み会、嫌でも乱れる食生活。

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みなさん、忙しい生活の中でも、美容に健康、ダイエットにスポーツ、自分を強く美しく保つために様々な努力をされていらっしゃいますね。一般に広く、これが健康にいい!といわれている情報はたくさん出回っていますが、やはりどの方も、一番に気にされるのは食生活ではないかと思います。

しかし、情報が多すぎて、何から取り組めばいいのか、何が今、自分に本当に必要なものなのか、いまいちピンとこない方も多いのではないでしょうか。

日本人に不足していると言われている栄養素は、ビタミンA、ビタミンB1、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、オメガ3脂肪酸、食物繊維(厳密には栄養素ではない)たくさんありますが、今回はその中でも、厚生労働省:日本人の食事摂取基準でも意識的に摂取するべきとして取り上げられている4つの栄養素

  • カリウム
  • カルシウム
  • オメガ3脂肪酸
  • 食物繊維

にスポットをあてて、詳しく解説していきます。

 

目次

  1. カリウム
    1-1. カリウムの役割その1:細胞の内外の浸透圧の調節
    1-2. カリウムの役割その2:神経伝達機能
    1-3. カリウムは植物にとって大切な栄養素
    1-4. カリウムを摂るには野菜を食べること!
  2. カルシウム
    2-1. 砂糖を食べると虫歯になる、は本当か?
    2-2. 甘いものを食べると骨が溶けるの?
    2-3. カルシウムはなぜ不足するのか
    2-4. カルシウムは健康的な生活、食品選びから生み出される
    2-5. 牛乳よりもヨーグルト
  3. オメガ3脂肪酸
    3-1. 体の老化を抑えるオメガ3脂肪酸
  4. 食物繊維
    4-1. 長期的なエネルギー源として
    4-2. 過食を防ぎ、血糖値の上昇を穏やかにする
    4-3. お通じを良くする
    4-4. コレステロール値を抑制

カリウム

人が摂取するべき栄養素は大きく5つに分けられ、5大栄養素と呼ばれます。ご存知の通り、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルですね。

カリウムはこのうちのミネラル、つまり無機質に分類される栄養素で、人に限らず、ほぼすべての生物がこのカリウムを必須の栄養素としており、特に植物にとっては、3大栄養素と呼ばれるまでに大切な成分です。

人の体内においては、カリウムは150g前後存在し、そのほとんどが私たちの体を構成する小さな細胞たち、そのなかに存在します。

人の体においてカリウムの大きな役割は2つ

  • 細胞の内外の浸透圧の調節
  • 神経伝達機能

です。まずはこの2つの役割について、カリウムがどんな働きをしているのかを見ていきましょう。

カリウムの役割その1:細胞の内外の浸透圧の調節

カリウムの大きな役割の一つは、細胞内外の浸透圧を調整です。

細胞のなかに存在するカリウムは、内液の成分として、外液のナトリウムなどと対を成し、内側と外側の体液の圧力のバランスをとっています。

すなわち、血圧のコントロールをしており、カリウムの摂取量が乱れると、低血圧や高血圧といった血圧の異常につながります。

血圧の異常は血管に大きなダメージを与えます。栄養素を運ぶのも血管であれば、老廃物を体の中から運び出すのも血管です。

どんなに栄養価の高い食事をしても、血管や血液が健康でなければ、それらの栄養素は必要な場所まで届きません。

心臓や脳はもちろん、肌や髪の毛だって毛細血管を通って栄養が運ばれていますから、身体の表面に表れている不調や美しさを改善したいのであれば、血管の健康を基礎として考える必要があります。

カリウムはそういった意味で、健康の基礎となる栄養素であるということができるかもしれません。

カリウムの役割その2:神経伝達機能

もう一つの役割が神経伝達機能、脳が筋肉に動けと命令を下した時に、それを正常に電気伝達し、指示通りに筋肉を動かす役割をはたします。

こちらもナトリウムなどと対を成して動作をしており、これらが欠乏すると足がつるなど、筋肉の動作異常を起こしてしまいます。

カリウムは植物にとって大切な栄養素

カリウムは、植物の生育にとって必須の栄養素で、肥料の3大栄養素に数えられるものです。ほかの2つは窒素とリン酸、植物は人間と違って無機質を主要な栄養素としているのです。

植物の生育においてカリウムは、窒素と同程度の量が求められますが、それ自体が栄養素として利用されるわけではありません。

ではなぜそれほどにカリウムが必要とされるのか、そのすべてが解明されているわけではありませんが、多くは、植物にとって重要な栄養を作り出す過程で使用される触媒(反応を進めるための補足的な成分)としての役割があると言われています。

つまり、カリウムが不足すると、植物にとって必要な栄養を、体の中でうまく合成することができません。ミネラルは「体の調子を整える栄養素」と題されることが多いですが、植物にとってカリウムはまさにその代名詞というわけですね。

カリウムを摂るには野菜を食べること!

そのため、私たち人間がカリウムを十分に摂るための効率的な方法は、植物、つまり野菜を食べること。

特にパセリやほうれん草、ニラなどの葉物は、カリウムを豊富に含みます。また、イモ類やキノコ類にもカリウムは多く含まれているので、これらの食物を意識的に摂ることで、不足したカリウムを補うことができます。

しかし、近年の偏った食生活は、カリウムの摂取を不足させる大きな要因となっています。

日本の土地は痩せている?

それに加え、日本の土壌は森林伐採や土壌汚染によって痩せてきており、野菜の栄養が減少している、という話もあります。この章では、実際に栄養価が今と昔でどのように変わっているかを検証していきます。

以下で、日本食品標準成分表の5訂(2005年)と、7訂(2015年)に記載されているカリウムの量を比べてみました。

  2005年 2015年
ほうれんそう 690mg 690mg
パセリ 1000mg 1000mg
にら 510mg 510mg

※可食部100gあたり

カリウムの量は全く変わっていませんでした。確かに農作物を育てた後は土の栄養価が下がり、有機栽培では、肥沃な土地に戻すのに時間がかかるのは事実です。

一方で、通年通して野菜が取れるようになったことで、旬でない、つまり、栄養価の低い野菜も食されるようになったため、栄養価が低く表記されるようになったという見解もあります。

そんなに神経質になることもなさそうですが、「旬のものを食べる」という点に関しては疑いようのない事実で、野菜に至っては2倍近く栄養価が変わってくることもあります。

特に、ビタミンC、ビタミンA、カロテンといった、光合成によって作られる栄養素は旬の影響を受けやすく、ビタミンCの含有量は季節によって1.5~4倍まで変動します。

ミネラルに関しては地質に依存する要素が強いため、上記の栄養素ほど旬の影響は受けませんが、どうせ食べるのなら、味もおいしい旬のものを選びたいですね。。

カルシウム

さて、カリウムの次はカルシウム、言わずと知れた骨を作る原料となる栄養素ですね。体内では1kg程度のカルシウムが存在し、そのうち9割は骨や歯の成分として使われます。残りは血中などで体のpH調整のためやその他生理作用に用いられます。

砂糖を食べると虫歯になる、は本当か?

小さいころは、これだけを聞かされて育つので、砂糖が骨を溶かすんだ…歯を溶かすんだ…と考えたまま大人になる人も多いことでしょう。実際は、砂糖とカルシウムが結びついて流れたしてしまうというのは、科学的にも全く根拠のない話です。

骨や歯を溶かすのはあくまで「酸」によるもの。虫歯の話でいうのなら、虫歯菌の出す「酸」が歯をもろくする原因となっているのです。

砂糖はこの虫歯菌の栄養源となっており、砂糖があると虫歯菌を元気にしてしまうため、歯を溶かしてしまうという理屈です。

キシリトールなんかも糖に分類されるのですが、虫歯菌がエサとして食べる糖ではないため、虫歯になりにくいと言われています。ただ、糖には変わりないので、当然カロリーがあります。脂質、糖質など気にされている方は誤解しないように注意しましょう。

甘いものを食べると骨が溶けるの?

日本人は牛乳やヨーグルト、カルシウムを含む食品を比較的多く摂取しているように思います。ではカルシウムはなぜ不足してしまうのでしょうか。

甘いものを摂りすぎると骨が解けるという話は聞いたことがあると思います。日本人は甘いものを摂りすぎているためにカルシウムが不足しているのでしょうか。

カルシウムはそのうちの9割が歯や骨などの硬質組織に使われますが、残り1割以下のカルシウムは、微量栄養素として、細胞内外の浸透圧やpH調節にも使われています。カリウムと対を成すナトリウムと同じく、カルシウム、マグネシウムも細胞外の浸透圧、pHを調整する役目を持っているのです。

甘いものを食べるとそのエネルギーの生成過程で乳酸が発生しますが、それによって体の中は酸性に傾きます。これに対し体はナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどでバランスを保とうとするため、骨からカルシウムを溶かして使ってしまう、というわけです。

ただ、乳酸が発生するのはあくまでエネルギーを消費する過程です。筋トレをすると体に乳酸がたまる、というのはスポーツをされている方であれば耳にするお話しですね。甘いものを食べても、運動をしなければ乳酸は過剰に発生するものではありません。

そのため、単純に砂糖を摂りすぎただけで乳酸がたまることはなく、余ったエネルギーは脂肪として貯蓄されることになります。そのため脂肪を増やさないために糖を控えるというのであれば理屈が合いますが、砂糖を摂りすぎて骨が解けるというのは、少し誤解があるようです。

血中や細胞での生理的機能をはたすために骨からカルシウムが溶け出すということは実際には考えずらい話です。慢性的なカルシウム不足であれば影響は出てくるかもしれませんが、その点なにか重大な問題を引き起こすというわけではありません。

カルシウムはなぜ不足するのか

ではなぜカルシウムは不足するのか、それはカルシウムがなかなか吸収されずらい栄養素であるからです。

カルシウムが腸から吸収されるためにはビタミンDが必要であり、これは紫外線から生成されるので、普段あんまり外に出ることがないとか、一日中オフィスの中で過ごしているといった人は、いくら牛乳を飲んでも吸収されないまま排出されてしまいます。

また、カルシウムの吸収を阻害するリンという成分がありますが、これは食品添加物として多く食品に含まれており、日本人はこのリンを過剰摂取しがちな傾向があるため、カルシウム不足に拍車をかける要因となっています。

カルシウムは健康的な生活、食品選びから生み出される

総じて、カルシウムの不足が着目されるのは、何か致命的な栄養素だからというよりは、生活環境や食べ物の質に気を使っていないとすぐに不足するよ、という意味で着目されているように思います。

そのため、この栄養素から学ぶべきは、カルシウムを多く摂取しよう!ではありません。たまには外に散歩に出て日光を浴びよう、加工食品ではなく自然の食材をバランスよく摂ろう、健康な生活や自然食の大切さを教えてくれるのが、このカルシウムなのですね。

牛乳よりもヨーグルト

牛乳とヨーグルトであれば後者をお勧めしています。理由は発酵によって乳酸菌が摂取でき、腸に良い影響を与えるから。市販の牛乳は滅菌消毒されているため乳酸菌はほぼ含まれていません。ヨーグルトは滅菌消毒された牛乳に、タネとして加え発酵させるので乳酸菌が生きています。

また、日本人の約8割が乳糖不耐症といって乳糖を分解できません。腸に残った乳糖は炭酸ガスとして分解され腸を刺激してしまうのですが、ヨーグルトは菌がこの乳糖を分解してくれているので消化に良い食品なのです。

腸は栄養を吸収する唯一の器官であり、腸が健康であることは各器官に栄養を届ける意味でも非常に重要であり、肌環境にも影響します。

発酵させたからと言ってカルシウムの量は減ったりしませんので覚えておくと良いでしょう。

オメガ3脂肪酸

脂肪酸というのは要するに油ですね。オメガ3ってなんでしょう。油にはオメガ3、オメガ6、オメガ9といった種類があります。あなたのおうちにある油はオメガいくつの油でしょうか。

<オメガ9脂肪酸>
・オリーブオイル
・紅花油

<オメガ6脂肪酸>
・ごま油
・サラダ油

<オメガ3脂肪酸>
・亜麻仁油
・えごま油

上記はあくまで、比較的その種類の油を多く含んでいるという分類で、たとえばオメガ3に分類されている亜麻仁油もオメガ6、オメガ9の脂肪酸も含んでいます。

オリーブオイルやなたね油、ごま油などの、オメガ9、オメガ6脂肪酸、この2種類は現代の食生活では摂取されすぎていると言われています。

一方不足していると言われているのが、今回取り上げているオメガ3脂肪酸ですね。オメガ3は必須脂肪酸と言われ体内では合成することのできない脂肪酸です。

これらは亜麻仁油、えごま油など、今でこそその名が知られていますがかなりマイナーな油からしか摂取することができません。魚の油にも含まれているのですが、日本人が魚を食べなくなって久しいですね。

過去には食生活において、単純に油を摂りすぎるなと言われていましたが、近年その質が詳しく見直され、近年オメガ3~9と棲み分けがされるようになったのです。

3、6、9と棲み分けがされるようになったのは、それぞれ役割が違うことがわかったためで、なぜオメガ3脂肪酸を摂取することが大切なのか、それについてはコチラで詳しく書いていますので、気になる方はぜひ一度読んでみてください。

体の老化を抑えるオメガ3脂肪酸

オメガ3の役割の一つには、その質によって悪玉コレステロール値を逆に抑制する、というものがあります。脂質が美容に欠かせない栄養素であることは知っておきたい事実です。

オメガ3を積極的に摂取することで、血管を健康に保つことができ、動脈硬化を予防することができます。油の質を考え動脈硬化を減らすことは、体の隅々まで良い栄養を届ける環境を整えることです。血管を若々しく保つオメガ3を意識的に摂取することは、体の老化を遅らせることができる可能性を秘めているのです。

動脈硬化についてはこちらの記事で詳しく書いていますのでぜひ読んでみてください。

食物繊維

今でこそここまで注目される食物繊維ですが、昔はカロリーもなく栄養学的には食べ物のカスとまで言われていました。その後研究が進み、日本で摂取目標が設定されたのが2000年、そこから第6の栄養素ともいわれるまでになりました。(※厳密には栄養素ではありません)

食物繊維は、栄養学的には炭水化物に分類され、そのうちの、人の消化酵素で消化できない、されにくい繊維のことを言います。

イメージするのは植物の茎の部分のカタいところですね。繊維部分を指すことが大半ですが、そもそも植物の繊維質って何でできているかご存知でしょうか。

ヒトの姿カタチをかたどるモノはタンパク質、脂質ですが、植物の身体を構成しているものは、セルロースという食物繊維です。私たちが口にする食物繊維の大半はこのセルロースが占めています。

ではセルロースとはいったい何なのか、これは実は糖類の仲間です。

糖?あのさらっと溶けるお砂糖のこと?と疑問に思う方もいるかと思いますが、糖にはさまざまな種類があって、お砂糖は、そのうちの単糖類や二糖類、比較的単純な構造をしている種類の糖に分類されます。

分子が小さく、水にも溶けやすいため味覚にも直結しやすく、そのため甘い味を感じることができます。

一方、でんぷんなども、糖に含まれますが、でんぷんを多く含むご飯やじゃがいもを食べてもそんなに甘く感じませんね。

これはでんぷんが糖の中でも多糖類という種類に属するためで、結合が複雑で、でんぷんの分子1つ1つの大きさがとても大きいので、舌にある、味を感じるセンサーに触れずらく、そのため甘く感じないのです。

セルロースもこの多糖類に属し、でんぷんよりもさらに強固な構造をしています。そのため植物の繊維質などの固い成分を形成する成分として使われているんですね。

それだけ固い組織なので、ヒトの消化酵素では消化しきれず、カタチを保ったまま腸を通過し、その分、消化されてしまう物質とは異なる効果を、腸に与えているのです。

さてこのセルロース、食物繊維からさらに分類され、不溶性食物繊維と呼ばれます。簡単に言うと、水を含んでもあまりその性質を変化させない食物繊維と言えます。

これと対を成す、水溶性食物繊維、どちらかというと最近では、この水溶性食物繊維にスポットが当てられる機会が多いですが、こちらは水を吸ってゲル化する食物繊維のことを言います。

長期的なエネルギー源として

食物繊維はヒトの消化酵素によってこそ消化されませんが、その一部は、腸に住みつく腸内細菌によって分解され、エネルギーとして使用されていることが明らかになってきています。

セルロースは最終的に0~2kcal/g、炭水化物やタンパク質と比べると2分の1から4分の1程度ですが、同じようにエネルギーを生産する材料となります。

また、腸内細菌のエサになるため整腸作用があるとも言われています。

過食を防ぎ、血糖値の上昇を穏やかにする

食物繊維は、食べ物そのものの体積を大きくしています。

また、腸内細菌による分解を必要とするためエネルギーとなるのにも時間がかかるため、食べ過ぎを予防するのに効果的な食べ物です。

以下の記事で詳しく書いていますが、早食いや過食は血糖値の急激な上昇を招きます。するとインスリンが過剰に分泌されさらなる過食を招くことになります。食物繊維は大きな容器に入った小さなエネルギー源ですから、食べ物の体積に対するエネルギーの比率を下げ、血糖値の急激な上昇も抑えることができます。

お通じを良くする

食物繊維は、食べ物の体積を増やすことでお通じにも良い影響を与えます。

悪いものを食べたらみなさんトイレに駆け込みますよね。腸は栄養を吸収したら、それ以外のものは本当は早めに外に出したいのです。食物繊維は、そういった腸に残るカスたちをくるめとり、腸を刺激することで「外へ出す準備ができたよ!」と教えてくれているのです。

つまり食物繊維をとることは体内の消化管を定期的に循環させるデトックス的な意味もあるということです。

コレステロール値を抑制

水溶性食物繊維は使用済みの胆汁酸を吸着し排出します。

胆汁酸とは、脂肪酸、コレステロールを乳化、水溶性にして消化吸収がされやすい形にするものです。

このとき腸に、水溶性食物繊維があれば、水分と一緒に、脂肪を吸着した胆汁酸も吸い取ってくれるため、本来は小腸を通じて肝臓へ戻っていく胆汁酸を、そのまま便として排出してくれます。

胆汁酸が排出されると新しい胆汁酸が生成されますが、その原料としてまたコレステロールが消費されます。ちょっとわかりずらいですが、詳しくは下の記事で紹介しています。

コレステロールと言えば肥満を思い浮かべるかもしれませんが、どちらかというと動脈硬化の予防に寄与します。

つまりは血管の老化ですね。これはとても大切なことで、たとえば腸が健康で、十分に栄養を摂っていたとして、血管が詰まってしまっていたら、それらは必要なところへは届きませんから、末端部分から粛々と老化が始まります。

美容、肌健康を気にする方であればぜひ注目したいのが動脈硬化の予防、しいてはコレステロール値の抑制なんです。

一方で食物繊維はミネラルも吸着して排出してしまうという説もあります。しかし、学術記事、臨床データとしての健康被害を与えると言えるほどのものではなく、むしろ、少数ではありますがミネラル欠乏時にはその吸収を助けるという説もあります。

食物繊維の欠乏と天秤にかければそれは目をつむれる程度のことと思われます。

食物繊維について書いてみると思った以上にいっぱい出てきました。

食物繊維はまさに陰から見出された立役者、体の中の掃除をしたり、過剰な食物摂取を緩和する、それにはエネルギーやその他特別な役割をはたさない食べ物のカスと言われてきた食物繊維こそ、実は最適だったというわけですね。

まとめ

今回は、現代で不足しがちな4つの栄養素を取り上げてみました。共通して言えることは、これらの栄養素は、昔の生活では、今ほど不足していなかったものではないかなということ。

変わったことは、欧米食の流通と、食品添加物の増加、それに伴って、これらの栄養素が不足、もとい欠乏している現状があるように感じます。

何が言いたいかと言うと、保存や代用が効くようになった現代の食生活。だからこそ大切なことは、逆にその保存や代用を正とせずに、素の食材に手間をかけることなのではないかなと思います。

これは生活においても言えることで、便利になった今だからこそ、その便利さを遠ざける、それが健康への一番の近道なのかもしれません。

みなさんの生活がより健やかなものでありますように。

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