胃下垂だけど太りたい!上半身がガリガリのあなたへ
胃下垂になりたい!
食べても太らない体質が羨ましがられる一方で、その声は胃下垂に直面している人にとっては悲痛なもの。
スタイルいいねと言われても、自分の感じていることとは違う。
なんて貧相な体なんだ…もっと健康的な体になりたい。胃下垂を治したいと、願っている人は多いのです。
では、単純に体重が増えれば問題は解決?それでは本当に治ったことにはなりません。
目次
どうやったら太れるの?太りたい人がまず気にすべきこと
いくら食べても太らない人、いますよね。
太りやすい人、太りにくい人という体質の問題は、実際に存在するんです…。
倹約遺伝子というものですが、厳しい環境でも生きていけるように、少ないエネルギーで生活できる仕組みを持っているのです。
そして、この倹約遺伝子型のひとは、3人に1人と言われており、エネルギーの消費量の差は、1日で200kcal程度、ごはん1杯ちょっとの差が出てくる。
ですが、それだけの差。それに、今さら変えられないものを嘆いても仕方がない。何よりも大切なのは食生活。これを見直す必要があるのですが、人はどのようにして太るのか、あなたは知っていますか?
太る量は、余ったエネルギーで決まる!
人はなぜ太るのか?ご存知の通り、太るための栄養素は炭水化物、タンパク質、脂質。
特に炭水化物(糖類)は、後半でお話ししますが、食欲にも関係しています。
とにかく、これらの栄養素を食べ、余ったエネルギーが脂質に変わる。
そして、最もシンプルにエネルギーを作り出すのが糖なんです。ダイエットには「糖質制限」なんて言葉がつきものですね。
じゃあ糖をいっぱいとれば良い?と、ことはそう単純ではありません。
無理に太ろうとしないこと!胃下垂は大食いが原因
まずは胃下垂の仕組みを理解することから始めましょう。
- 食べる量が多過ぎる
- 消化の悪いものを食べている
- 内臓脂肪が足りない
なぜ胃だけが下垂するのか、不思議に思ったことはありませんか?食べたものは、食道も腸も通るのに、胃だけが下垂してしまうのはなぜなのか。
では、原因を1つずつ見ていきましょう。
食べる量が多過ぎる
胃は、食べ物を貯蓄しておく役目を持っている。食べ物がとどまる時間が長いのです。
そして、消化が進んだものから、少しずつ腸へと送り出す。
もちろん何十時間もとどまっているわけではありませんが、腸へ送る量を調節するための貯蔵庫として、胃は働いているのです。
普通の人も何倍もご飯を食べると、胃は、重いものをずっと抱えていなければいけない。その重さに耐えられなくなったとき、胃は下垂を始めます。
胃下垂は、大食いのイメージがありますね?ですが実はその逆。大食いの人が、胃下垂になりやすいのです。
消化の悪いものを食べている
消化に悪いものを食べると、その分、長い時間食べ物は胃にとどまることになり、先ほどと同じように胃に負担をかけてしまいます。
固いものや麺類、脂っこいものも、消化を悪くしてしまう。
また、冷たいものも、胃の代謝を下げるため、できるだけ控えたほうが良いんです。
内臓脂肪が足りない
胃に限らず、各臓器は、いわば体の中にぶら下がっている状態。その位置を保つために、内臓脂肪に支えられています。
内臓脂肪の少ない人、長身の人は、この支えが弱く、胃下垂になりやすい。
やせの大食いに胃下垂が多いのは、このためですね。
太りたいのなら糖を摂る!でも、気を付けなければいけないことも
胃下垂の仕組みを理解したら、どうやって太れば良いのかを考えていきましょう。
太るには糖をいっぱい摂取して、エネルギー過多になれば、余った分は脂肪として蓄積されるのでは?
ですが、糖ばかりをとっていて、健康的な生活に影響が出ることは、なんとなく想像はつきますよね。糖の摂り過ぎにはこんな問題点があるのです。
- 糖は過食のスイッチになる可能性がある
- 体を老化させる「糖化」
糖は過食のスイッチになる
糖は、食欲と密接な関係があるんです。お腹が空いたり疲れたりすると、まず甘いものが食べたくなりますね?それはなぜか。
空腹時、お腹がすいたぞー!と体に指令を出すのは、やはり脳の役目です。
ですがこの脳、他の臓器とは違う特徴を持っています。それは、糖のみをエネルギー源としている点。
脳はほかのものに代用のできない、唯一無二のものですね?そこが厄介なところで、脳は、糖が不足すると、緊急信号を出す。
お腹に食べ物があるかないかにかかわらず、勝手に、お腹がすいたぞー!の信号を出してしまうんです。
私たちは体のなかにインスリンというホルモンを持っており、血糖値を一定に保つためにコントロールしているんです。この働きにより、急に血糖値が上がると、その分血糖値を下げようとする。
すると、さっき食事をしたはずが、結局お腹が空いたと感じてしまう悪循環。甘いものをついつい食べ過ぎてしまうのはこのせいですね。本当は、ゆっくり消化されている食物がいいのです。
<関連記事:食べてもすぐにおなかが空く。食べ過ぎてしまうのは、実は仕方のないことだった?>
糖を摂り過ぎると、過食を招く可能性がある。いっぱい量を食べることも、消化に負荷をかけることも、胃下垂の原因になることはお話ししましたね?
体を老化させる「糖化」
糖化とは、酸化と並んで、老化の原因として考えられている現象です。酸化が「細胞のサビ」といわれるのに対し、糖化は「細胞のコゲ」なんて言われ方をします。
余分な糖分は、タンパク質と結びつき、細胞を劣化させる。このときできるものを最終生成物(AGE)なんて言います。
最終生成物、これが何を意味するか分かりますか?
疲労なら、乳酸を分解して回復。お酒なら、アルコールを分解して解毒。ですが、糖化した細胞は、元に戻すことができないんです。
たしかに糖は太るためには効果的、ですが、諸刃の剣でもあるということを忘れてはいけません。
︎健康的に太るには!あなたはどう太りたい?
よし、糖を摂って太れたからOK!ってあれ?胃下垂は治さなくていいんですか?
最終的な目標は、胃を健康にして、栄養をちゃんと吸収できるようにすることだったはず。それを忘れてはいけません。
バランスの悪い食生活は、みなさんの想像通り、ろくな太り方はしません。
脂肪がつくのは、お腹周りや二の腕など、ついてほしくない場所ばかり。なぜなら、脂肪は体の非常用のエネルギー。運動で使われない場所に、貯蓄される性質を持っているからです。
焦る気持ちはわかります。でも、胃下垂は長い時間をかけて、胃に負担がかかった結果。特効薬は無いんです。
だから、気をつけるのは、胃を「正常に戻すこと」。胃の声を聞いてください。
体を思いやってください。胃のことを知ってください。
それで初めて、スタートライン!胃を元気にするのは、健康になってからでいい。
人間カゼを引いてるときに、健康のためにと無茶な運動はしないですよね?
まずは太りたい!ではなくて、健康になりたい!を考えましょう。
そこで初めて、胃下垂を改善する糸口が、自然と見えてくるはずです。それが理解できたら、治し方へと進みましょう。
<関連記事:胃下垂の治し方を知りたい!意外と奥が深い、胃下垂の原因>
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