胃下垂になりたい!でも、胃下垂になるにはこんな試練も…?

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そこでみなさん気になるのがこの胃下垂という症状ですね。しかしうまくいかないもので、胃下垂と言えばやせの大食い。太っている人が胃下垂というのはあまり聞いたことがありません。

ではその人は胃下垂だからやせているのでしょうか。やせているから胃下垂になっているのでしょうか。

今回はこの胃下垂について、健康とダイエットの両方の観点から掘り下げてみます。

目次

  1. 胃下垂とは
    1-1. 内臓の筋肉量が少ない、衰えている
    1-2. 一度に食事の量を摂りすぎる
    1-3. 姿勢がわるい
  2. 太っている人は胃下垂にならない?
  3. 胃下垂になると…
    3-1. 胃下垂から発症する病気
  4. まとめ

胃下垂とは

胃下垂は、その字からも読み取れるように、胃が下の方に降りてきてしまっている状態です。胃の位置は通常肋骨の中に入っているので食べ物を食べてもそこまで膨らむことはありませんが、胃が下にきてしまっていると食事をしたときに下腹部がポコッと膨らみます。

胃下垂の原因

胃下垂になる人の特徴は、やせ形でやや長身、胃下垂に実はここにも、胃下垂になってしまう原因があります。まずは胃下垂になりやすい人の特徴を見てみましょう。

  • 内臓の筋肉量が少ない、衰えている
  • 一度に食事の量を摂りすぎる
  • 姿勢がわるい

内臓の筋肉量が少ない、衰えている

内臓の位置は体の中にある筋肉や脂肪によって固定されています。体の中の筋肉が衰えたり極端にやせていると、胃を引き上げる力が弱まり、胃下垂になる可能性があります。

やせの大食いに胃下垂が多いのは、この理由からきているものですね。

一度に食事の量を摂りすぎる

胃の役割は食べ物を消化することともう一つ、食物を貯蔵する役目も担っています。そのため、多くの食べ物を一度にお腹に詰め込むとそのまま胃への負担となり、その重さから胃が大きく伸びてしまいます。

姿勢がわるい

人の背骨はSに曲線を描いていますが、胃はちょうどこのS字カーブの凸部分の上に乗っかっている状態です。しかしこれが極端に猫背であったり、すわり仕事で背が丸まってしまうとこの凸部分から滑り落ちてしまいます。

 

胃と背骨

結果として胃は宙ぶらりんの状態となり、食べ物の重力の負担をもろに受けてしまいます。

胃下垂は遺伝する?

胃下垂は遺伝の影響を受けるとも言われていますが、これはどちらかと言うと、胃下垂になりやすい体質を受け継いでいえると言い換えることができそうです。

やせ形の親御さんであればやせ形のお子さんが生まれますし、内臓脂肪のつきやすさ、筋肉の量も遺伝します。

そのやせ型体質を受け継いだがゆえに、子孫の代まで胃下垂が発症し、受け継がれているのでは?と考えられるわけですね。

直接的な遺伝かどうかはわかりませんが、胃下垂は症状として引き継がれる可能性が高いと言うことはできるでしょう。

太っている人は胃下垂にならない?

胃下垂はやせている人がなるイメージ。なぜ太っている人は胃下垂にならないのでしょうか。

それは幸か不幸か、体に蓄積した中性脂肪が胃の支えになっているからです。脂肪という成分は体の中にある内臓の位置を保つ働きもしているため、定量の脂肪があることで胃を適正な位置に保っています。

胃下垂になると…

胃下垂は、症状がないうちは特別気にすることはありませんし、病気として扱われることもない。しかし、本当に症状が出ていないのか?は気にした方が良いかもしれません。

胃下垂の場合、胃の中腹が下に垂れ下がることでU字型になります。通常の胃は蠕動運動(ぜんどううんどう)と言って、うねうね動き胃の中の食べ物をかきまぜ、消化できたものから少しずつ腸へ送り出してます。

しかし胃下垂の場合胃は縦長に伸びてしまっているために食物がうまくかきまぜられず、胃液の溜まる底の方の食物しか消化されません。

胃下垂

胃下垂から発症する病気

  • 胃液の過剰分泌
  • 消化不良による腸の異常
胃液の過剰分泌

胃下垂はそのまま胃の機能低下となります。蠕動運動が弱くなり、最悪の場合停止します。そうなると胃の内容物がかき混ぜられず、消化不良を起こします。食物は通常より長く胃にとどまるようになり、体はなんとか消化しようと胃液を必要非常に分泌するようになります。

そのため胃潰瘍や逆流性食道炎(逆流性胃腸炎というのは正式ではなく、逆流性食道炎と言います)を引き起こす可能性がある。特に慢性的な逆流性食道炎は非常に危険です。

胃と食道の境目がたびたび胃酸にさらされると、食道の入り口部分はそれに対応するかのように変化し、胃と同じように酸に強い皮膚へと自分の構造を作り替えます。この状態をバレット食道と言います。

初期症状は特に心配する必要はありませんが、これが進行すると食道がんを併発する可能性のある危険な状態となります。

肌荒れ、下痢、便秘

胃下垂の一番の症状は消化不良です。食物は消化が不完全な状態で腸へと送られるため、腸の環境を乱しやすく、体の細部から不調をきたします。肌荒れや免疫力の低下を招いたり、やはりお通じにも大きな影響を与えます。

また、消化不良の状態では当然栄養の吸収も悪く、ひどい人だと通常の1/3程度しか栄養が吸収されないと言われています。

胃下垂が胃下垂を進行させる

胃下垂の人は栄養が十分に吸収されません。すると、普通のヒトより筋肉も脂肪も付きにくくなり、胃を支える力もまた弱くなります。

すると胃がさらに下に降りてくることとなり、さらに胃下垂は進行する。そう考えると、胃下垂は実はなかなか抜け出しづらい症状であると言えますね。

まとめ

胃下垂は消化不良からくる栄養不足から、太らないことは事実であるようです。やせるために胃下垂になるのは間違っていません。ですがそれに伴うリスクは肌荒れ、口臭、お通じの乱れ、不眠、胃潰瘍リスクなど。

この二つを天秤にかけたときに前者を取るケースはあるでしょうか。どうせやせるなら健康的に、栄養素の本当の力と、エネルギーの消費の仕方を知れば、肥満も絶対に抜け出せない症状ではありません。

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