朝起きると口臭が…歯磨きをしても消えない原因は?

ニオイ、マスク

口臭の種類でわかるニオイの原因

あれ、昨日も今朝も、ちゃんと歯を磨いたのに…なんで起きがけに口臭が?

ふとした時に気づく自分の口臭、その前に相手に指摘されるようだと最悪…

思い立ったときに解決しておきたいですね。今回はニオイの種類からそれがどんな体の不調から来ているものなのかをまとめてみます。

ニオイ、マスク

目次

  1. 口臭とは
    1-1. 生理的口臭
    1-2. 悪化の原因:細菌の繁殖
    1-3. 口臭を防ぐには
    1-4. 生理的口臭のニオイ
  2. ニオイの種類ごとの原因
    2-1. 酸っぱいニオイの原因:逆流性食道炎
    2-2. 硫黄のニオイの原因:生理的口臭
    2-3. 腐敗臭の原因:歯周病
    2-4. 下水臭の原因:扁桃腺膿栓

  3. 食べ物を原因とする口臭
  4. まとめ

口臭とは

ニオイのもとは細菌、口の中には200種類もの細菌が生息していますが、この細菌が代謝を行う際に、ニオイのもととなる原因物質が発生します。

生理的口臭

口臭の原因の9割近くはこの生理的口臭であると言われています。

たとえば人が汗をかくとき、実は汗はニオイはありません。サウナではみんな汗をかきますが、別にくさくはないですよね。ではなぜ汗はくさいと認識されているのか、それは衣類に染みついた汗を放置しておくことで発生するニオイ、これ、細菌が繁殖したために起こっていることなんです。

洗濯物の生乾きのニオイも同じ原理ですね。

細菌の繁殖力はすごいので、短時間で爆発的に繁殖します。細菌やカビは同じ仲間で、新陳代謝するときにニオイ物質を作ります。

口の中も同じ原理で、細菌は何億も存在しています。細菌と言っても悪いものではなく、常在菌と言って普段は口の中の菌をやっつけたりと環境を保つために存在しています。

なので口臭が発生するのも仕方のないことではあります。このように常在菌による口臭を生理的口臭と言います。

悪化の原因:細菌の繁殖

繁殖する条件は細菌の栄養となる食べ物があることと、高温・多湿であることの二つです。

口臭も同じ、口の中にも通常200種類前後の微生物が存在し、代謝を行っています。

口臭を防ぐには

口の中ですから高温多湿は避けられません、ニオイのもととなる微生物の繁殖を防ぐにはどうすれば良いのでしょうか。

方法は2つ

  • 食事後は歯を磨く
  • 唾液の分泌を正常に保つ
食事後は歯を磨く

食事後は歯を磨き、細菌の栄養となる食べ物のかけらを残さないことです。基本的なことですが重要です。最近は小さく、少しの糖でも生きていけるため丁寧に歯を磨くこと。

歯磨き後はたとえ飲み物であっても水以外はNGです。ジュースなどはもってのほか、牛乳もNGです。

唾液の分泌を正常に保つ

もともと細菌は口の中にいる悪玉菌だけでなく善玉菌もいます。そのなかでもニオイのもととなる細菌たちは嫌気性と言って酸素の無い環境を好みます。

唾液はサラサラの状態であれば、酸素を多く含んでおり、この嫌気性の菌の繁殖を抑えてくれるのです。

お腹が空いたときは唾液の分泌量が減るタイミングの一つです。ちょっと話はそれて空腹も体に良い(リンク)のでできればそっとしておいてあげたいのですが、お口のマナーが気になる時にはガムをかむなどすると唾液の分泌を促進するため口臭を抑える効果があります。

そして最も菌が繁殖しているのが起床時、口の中はからっからで唾液の分泌がもっとも少ない状態です。唾液は、安静時では1時間当り平均19mLであるのに対して、睡眠時には1時間当り平均2mLしか分泌されません。

しかし息は水分を多く含んでいるので高温多湿は変わりません。すると歯周ポケットや歯の隙間に隠れていた菌たちは大繁殖します。

生理的口臭のニオイ

口の中の細菌が発生させるのはVSC(揮発性硫黄化合物):硫黄の匂い、とメチルメルカプタン:野菜の腐ったニオイ、そして少量のジメチルサルファイド:ゴミのニオイ、です。

なのでこのときの息の香りは、硫黄の温泉地で嗅ぐ飲食店裏にあるゴミ袋のニオイといった感じです。…わかりずらいですね。硫黄:4、すっぱい腐敗臭:4、ゴミ臭:2といった感じです。

朝が口臭のピーク時

あまり言葉にしたくはありませんが…細菌が一番繁殖する起床時の口の中の唾液1ccは、同じ量の排○物の10倍の量の細菌を含んでいるそうです。

朝食後の歯磨きは、この菌を一掃するとてもいい習慣ですが、それよりもまず起き掛けにマウスウォッシュすることが一番よさそうですね。自分もそうしています。

というわけで以上が最も一般的な生理的口臭と呼ばれているものでした。これが口臭の原因の9割を占めます。

ニオイの種類ごとの原因

ん、確かに口臭はちょっと気にしてるけどニオイの種類が違うぞ?というかた、それはもしかすると体の不調から来ているものかもしれません。以下、ほかの原因も見てみましょう。

  • 酸っぱいニオイ …逆流性食道炎
  • 硫黄のニオイ …生理的口臭
  • 腐敗臭 …歯周病
  • 下水臭 …扁桃腺膿栓

酸っぱいニオイの原因:逆流性食道炎

実は逆流性胃腸炎という言葉はなく、胃食道逆流症が正式名称で、その症状の一つとして逆流性食道炎を伴います。これはストレスや生活習慣の乱れからくるものです。また、運動や妊娠などに起因する腹圧の上昇や、消化不良によっても起こります。胃が健康な状態ではない場合に起こるものですね。

人間の消化管にはちゃんと胃酸を逆流させないようにするための機能が備わっています。

胃と食道をつなぐ箇所、胃のすぐ上の部分には下部食道括約筋という筋肉があり、胃に入った食物が逆流しないように収縮し食べ物をせき止めています。

この機能が弱まることがと逆流性胃腸炎を引き起こす大半の原因となります。

アルコールを過剰に摂取すると筋肉が弛緩し、この機能が低下します。お酒を飲むと次の日胸焼けを起こしたりするのはこのためです。

唾液と胃酸

また、唾液も重要な役割を果たします。これは逆流してくる強い酸性の胃酸に対し、唾液は弱アルカリ性のため、その働きを弱めるからです。

ただ、虫歯の原因になるような口の中にいる細菌たちは酸性の物質を多く作り出すため、口の中が不衛生であると効果は期待できません。悪いことに虫歯になる可能性も高まります。

また、唾液は食物が流れていくのを助けたり、消化を助けることで胃酸の異常分泌を抑える働きもあります。

バレット食道の原因となる

慢性的な逆流性食道炎は大変危険です。食道の下部がたびたび胃酸にさらされると、食道はそれに対応して強い酸にも耐えられる、胃と同質の皮膚へと変化することがあります。

これはバレット食道と呼ばれる胃食道逆流症の症状の一つですが、これによって食道がんを引き起こす可能性があります。

また、胃下垂も胃液の過剰分泌、蠕動運動の低下が亢進されるため、逆流性食道炎の原因となりえます。

硫黄のニオイの原因:生理的口臭

これは先ほど挙げた生理的口臭ですね。このニオイの原因は硫化水素ですが、血液や死んでしまった口内皮質、食事でのこったかけらなどを細菌が分解するときに発生します。硫化水素は舌の表面で多く見られます。

腐敗臭の原因:歯周病

生理的口臭にはVSC(揮発性硫黄化合物):硫黄の匂い、とメチルメルカプタン:野菜の腐ったニオイ、がありましたが、歯周病が進行している場合、後者のニオイが強くなる傾向があります。

メチルメルカプタンは歯周ポケットなど、特に空気のふれない箇所に生息する歯周病菌が発生させるニオイです。歯周病が進行すると、歯周ポケットが増えたり深くなったりするため、このニオイが強くなります。

下水臭の原因:扁桃腺膿栓

口の中の奥には細菌を殺す扁桃という器官があります。扁桃は耳へと続く耳管への入り口部分やのど奥、舌の根もとの部分もあわせ扁桃と呼びます。扁桃とはアーモンドのことで、その形状から名づけられています。

免疫の通り道であるリンパ管が集まっており、病気への抵抗に大きく関わる部分です。口腔内で死滅した細菌はここでともに死滅した白血球やリンパ球とともに膿栓として蓄積されます。

そのため、カゼをひきやすい冬、この時期は乾燥しやすく唾液の分泌も異常を起こす場合があり、そういったときに膿栓が蓄積すると口臭が発生します。

食べ物を原因とする口臭

食事の際に強く臭いを放つものってありますね。大切なデートや会議の前には意図的に控えている人も多いはずです。これらは健康とは関係ありませんが、その原因について書いておきます。

にんにく、ニラ、らっきょう、玉ねぎ …これらの口臭の原因となるのはアリシンという成分です。アリシンは細胞が傷つけられることで発生するため、噛み砕かれることで一層ニオイを強くします。

そのうえ消化されるとさらにニオイの強いアリルメルカプタンとなり体内に取り込まれ、呼気や汗など、体外へ排出されるものすべてに混ざります。そのため息も持続してニオイを伴うようになってしまいます。

アリシンには胃潰瘍や胃炎の原因であるピロリ菌、風邪などといった感染症を予防する殺菌効果や血流改善、疲労回復、栄養満点のスタミナ食材です。

ニオイの強さは
にんにく > ニラ > 玉ねぎ
これはそのままアリシンの量に依存しますが、そのまま精がつく順序でもあります。良薬口に苦し、と同じようなことですね。

焼肉やキムチを食べるときの口臭もたいていはタレなどに使用されているニンニクが原因です。

まとめ

以上、今回は口臭の原因についてまとめてみました。

口臭はやはり衛生に気を配ることが一番ですが、いつ菌が繁殖するのかを考え、朝一のマウスウォッシュはぜひ習慣に、そして寝る前は食べ物に限らずジュースや牛乳なども当然NG、飲むのであれば水にした方が良いですね。

今回の記事が皆さんの生活に役立てば幸いです。

 

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る