夏こそ冷え取り?話題のシルクの靴下はなぜ冷えによく効くのか!

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夏バテ解消へ!話題の冷えとり健康法は夏こそよく効く

温度・湿度ともに高い日本の夏は、世界的に見ても過酷な気候区分であることが知られています。

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そんな環境下においては、身体適応障害である熱中症をはじめ、慢性疲労や夏風邪などに悩まされるケースが急増しているのも其の実、無理はないのかもしれません。

ただ、夏の体調不良全般が、原因のよく分かっていないような不定愁訴を含めて、夏の「暑さ」ではなく、むしろ「冷え」の方に起因していることはあまり知られていません。ここでは、人体構造や環境がもたらす「冷え」のメカニズムと、その解消法について紐解いていきましょう。

目次

  1. 「冷え」の新常識とは?
    1-1. 冷えとは「上半身に比べて下半身の温度が低い状態」のこと
    1-2. 夏の冷えは冬より深刻!
  2. 冷えとり健康法の3つの柱
  3. 大人気のシルクの靴下は、冷えを撃退する万能選手!
  4. 夏の体調不良・気力減退も体の冷えが主原因
  5. まとめ

「冷え」の新常識とは?

近年では、年代や性別に関係なく、冷え性を訴える方が多くいらっしゃいます。季節が夏であれば、たいてい冷房の中などに長時間いて、手足がキンキンに冷えてしまった時に冷え性を自覚することが多いようです。

また、低体温に基づいて冷え症を認めることもあるでしょう。ただその場合、体温がどの程度維持できていれば冷え症でなく、逆に何度を下回ったら冷え症と呼ぶのか、そういった線引きは不可能というもの。また、冷え症と「冷え」は、似て非なるものなのです。

冷えとは「上半身に比べて下半身の温度が低い状態」のこと

冷えがあるかどうかは、相対値で判断します。つまり、「上半身と下半身の温度差」が大きくなるほど冷えていることになります。発熱器官である臓器が集中している上半身は体温が36度ぐらいであるのに対して、下半身は31度程度しかありません。

その点、誰しも人体構造上「冷え」があることになるのですが、その差が何らかの要因で大きくなることに大きな問題があるのです。

例えば、ヤカンの水をコンロの火で下から熱すると、だんだん水の中では対流が発生し、水温がまんべんなく均一になっていき、やがてボコボコと沸騰して100度に到達します。

それと同じように、人体でも体の下側、下半身の温度が高いほど対流現象が起こるように血液循環がさかんになり、内臓の働きが活発になるため、免疫力がアップして老廃物や毒素を溜め込まない体になるのです。

冷えのない体とは、言い換えれば「血流がスムーズで悪いものを出せる」体のことを指します。

夏の冷えは冬より深刻!

「上半身に比べて下半身の温度が低い状態」が冷えであることを踏まえると、夏は冬よりも冷えを生みやすいことが分かります。冷えとは、絶対値ではなく相対値のことです。

夏は冬に比べて日射が強く、直射日光にさらされる上半身はことさら、体温が急上昇してしまいます。対して、下半身は短パンにサンダルといった軽装により上下の温度差が顕著になり、冷えが増長されていきます。

また、冷房の効いた室内も、冷たい空気は下層に沈殿することから、上半身と下半身の温度差が広がりやすい環境の一つです。

その上、近年では動物性食品や白砂糖を摂取する機会が増えており、消化に悪くコレステロール値の高いこれらの食品は、血行を悪化させるため、冷たい物を渇望する夏こそ冷えが進んでしまう可能性があります。

冷えとり健康法の3つの柱

体の冷えを解消するためには、昔ながらの「頭寒足熱」を基本姿勢とし、足元を暖かくするのに対して上半身はなるべく涼しくすることが鉄則です。その頭寒足熱を衣食住の3面において取り入れたのが「冷えとり健康法」で、実践者は年々増加しています。

冷えとり健康法は大変シンプルで、「半身浴」「靴下の重ね履き」「腹7分目」の3本柱からなり、細かい規定などは特にありません。

半身浴や靴下の重ね履きは下半身を中心に暖めることになり、そうすることで血流が改善されて、毒素や老廃物の排出が促されます。半身浴中は、全身浴時とは比べ物にならないほど汗をかきますし、アカなどが大量に出ることもあります。

夏場の半身浴が苦痛に感じられるのであれば、涼しい部屋の中、足湯をすることでも同じような効果が得られるのでおススメです。

また、食べ過ぎをしてしまうと胃腸に血液が集中し、手足の末端の血行が悪くなって冷えを招いてしまうため、腹7分目ぐらいで食事を終えることもポイントになります。

胃腸などの消化器系統はもともと湿気に弱いため、湿度が高くなる夏場は特に暴飲暴食を慎み、食欲がないのであれば体の声に従うなどして、しっかり休ませることも必要でしょう。

大人気のシルクの靴下は、冷えを撃退する万能選手!

冷えとり用の靴下は、「絹・綿・絹・綿」と4枚以上重ねる仕様になっています。4枚以上重ねる理由は暖かさを保つためでもありますが、保温性や排毒性に優れた絹と、その機能を補ってくれる天然繊維の靴下を交互に履くことに意義があるのです。

絹の次に履くものは、絹以外の天然繊維であれば何でもよく、ウールや麻でも構いません。ウールは、その暖かさから厳冬期にも役立ちますが、吸湿性・放湿性が高く汗冷えしないため、夏場にも重宝します。

重ね履きして一定の期間が経過すると、人によって靴下が破れることがあり、その際に穴が空くのは外側の靴下よりも皮膚に近い1枚目の絹であることがほとんどです。

破れた箇所は、東洋医学でいう経絡やツボと対応させて考えることができ、仮に親指の外側に穴が空くことがあれば、消化器系統が不調であることが分かります。

寝たきりの人に重ね履き靴下を履かせてみたところ、歩いたり擦れたりした訳でもないのに靴下がビリビリに破れた事例もあるそうです。

それほど絹は排毒力に長けた万能薬であり、靴下だけではなく下着や肌着にも絹を取り入れることで、冷えとり効果が高まります。

また絹には、夏は涼しく冬は暖かいといった効能があるため、冷えとり靴下を10枚以上履いたとしても、冬は適度に暖かく、夏の不快な暑さはほとんど感じられません。

夏の体調不良・気力減退も体の冷えが主原因

東洋医学では、自然の現象を5つに分類して物事を考える独自の理論があり、それを「陰陽五行説」と呼びます。例えば季節は、春・夏・秋・冬・土用の五季、人体は肝・心・脾・肺・腎の五臓に分類されます。

それによると、夏は「火」のエネルギーに支配され、「心」つまり心臓と小腸の働きが活発になるのです。いわゆる、心臓の毒出し・デトックスの季節ということになります。

さて、そんな夏が好きという方、嫌いな方に分かれる理由としては、「心」機能のトラブルがあるかどうか、に因るケースが考えられます。

「心」の小腸経が弱っていると、夏に循環系の症状が起こりやすく、冷えのぼせや立ち眩み、貧血や動悸、不整脈、狭心症、心筋梗塞、高血圧、リウマチなどが出ることがあります。もともと心臓病の方や、消化器疾患のある方にとっても辛い季節です。

五臓相関図によれば、「心」は「脾(胃)」を助ける役割があり、普段食べ過ぎなどをして「脾(胃)」が弱ってしまっても、ある程度は「心」が毒素を引き取ってくれるのです。これを「相性の関係」と呼びます。

ただ夏は「心」のデトックス期のため、「脾(胃)」の機能を手助けすることが出来ず、夏は食欲不振や夏バテが起こりやすくなります。

また、「心」は「肺」を責める、いわば相性とは真逆の「相剋の関係」となっているため、夏になると「心」の毒素が「肺」にまで流れるケースがあります。

その場合は、「肺」の症状である喘息や湿疹、慢性便秘などが起こりやすいものの、元々は「心」の疲弊が原因になっていることが多いのです。

これに加えて、夏の日差しにより上半身が熱く、反対に足元が冷えている状態になると内臓の働きを低下させることになり、症状は悪化してしまいます。

「心」の毒素は主に汗の形で出ていくため、夏こそ頭寒足熱を意識し、冷えとり的生活を心がけることで内臓の働きがそれぞれ活発になり、夏の体調不良から解放されます。

まとめ

昨今の夏の暑さは目を見張るほどであり、かつてない試練を私達に与えているようです。そんな厳しい環境下でも私達の体は、夏の暑さを活用してたっぷりと汗をかかせ、「心」の機能を回復させようと日々働いてくれています。

夏でも、夏だからこそ抱えてしまう冷え(上半身と下半身の温度差)に注意し、頭寒足熱を生活に取り入れることで、次第に不快な症状は解消されるでしょう。冷えとりを実践する際は決して無理をすることなく、気持ちいい、心地いいといった感覚を大切にお過ごし下さい。

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